病院開設許可80周年記念行事のご報告

当院の開設許可80周年記念行事を予定通り開催し、無事終了いたしました。お忙しい中柏崎の地にお出でいただいた講師の皆様、そしてパネリストとしてご協力いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。
また悪天候にもかかわらず会場まで足をお運び下さった市民の皆様、どうもありがとうございました。

11月11日には「がんとの付き合い方」をテーマとした講演会を開催いたしました。ご自身が乳がんを体験されたフリーアナウンサーの伊勢みずほ氏、がんの患者さんやご家族、あるいはご遺族の心のケアを専門としておられる埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授の大西秀樹氏、そして笑いの大切さを広く訴えておられる笑医塾塾長で癒しの環境研究会理事長の高柳和江氏の3氏を講師としてお迎えしました。

午前10時に開会し、まず伊勢みずほ氏が「病を授かって見えたもの~キャンサーギフトという生き方~」という題で講演されました。笑顔とキラキラした瞳が印象的でした。いろいろお考えになること、悩むことがおありなのでしょうが、素敵なご主人のことにも触れられ、お二人で頑張っておられる様子が伝わって来ました。いつか、そういえば昔こんなこともあったね、と振り返る日が来ることを心より願っております。

次いで大西秀樹氏のお話を伺いました。テーマは「がん医療に欠かせない心のケア~より良く医療を受けるために~」。
優しい穏やかな口調でご自身のお仕事について述べられました。私自身は先生のお話を伺うのは学会でのご講演も含めて3回目ですが、毎回心に響くお話をされ、是非他の方々にも耳を傾けていただきたいと思い、今回お出でいただきました。参加された方はおわかりだと思いますが、こんな先生なら何でも聞いてもらえそう、何でも話せそうという印象を持たれたのではないでしょうか。
精神腫瘍学という言葉は耳慣れないかもしれませんが、今後是非専門医が増えてがん患者さんやご家族のケアが充実していけば、と願うばかりです。

お昼はランチョンコンサートという形で、当院の80年の歩みを当時のヒット曲とともにふり返ってみました。ジャズバンドのMINTの皆さんのご協力のもと、私と私の友人の多田洋子とで25曲を歌わせていただきました。耳を傾けていただいた方々に御礼申し上げます。

午後は高柳和江氏の講演でした。「がんでも楽しく笑って生きる」。
高柳先生は小児外科医として10年クウェートでご活躍されたのち帰国、医療環境の彼我の違いを痛感され、癒しの環境研究会を立ち上げるとともに、笑うことが如何に大事かということを、全国で講演をされながら情報発信をしていらっしゃいます。
小柄なお身体を真っ赤なスーツに包み、壇上所狭しと動き回りながらの精力的なご講演でした。会場は笑いに満ち溢れ、とてもいい時間を過ごさせていただきました。
先生のお話の中で、「がんをやっつけるには『生きると決めることが大切』」という言葉があったのですが、伊勢みずほさんがとても感動されて、終了後先生の楽屋に足を運ばれ、「生きると決めました」と宣言されたそうです(伊勢みずほオフィシャルブログ)。

3人の講師のお話を伺った後、私と植木副院長が加わってパネルディスカッションを行いました。FMピッカラの高橋裕美さんを進行役に、がんの予防、早期発見の重要性、検診の意義、治療の概略、緩和ケア、がんと仕事などについて話し合い、無事一日の行事を終了しました。

お出でいただいた方からはとてもよかったという感想をいただき、準備は大変だったけど企画してよかったと思いました。お出でいただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

11月23日には「柏崎刈羽地域の医療の現状を理解し、将来の方向を見定める」というテーマでのパネルディスカッションを行いました。
私の基調講演に引き続き、櫻井柏崎市長、品田刈羽村長、永瀬保健所長、国立病院機構新潟病院の中島病院長、星山柏崎中央病院長、西川柏崎市コミュニティ推進協議会長、高木柏崎市刈羽郡医師会長にご登壇いただき、私も加わって、高木先生の司会のもと、活発な意見交換がなされました。
主なテーマは医師不足、かかりつけ医、地域医療構想で、それぞれの立場から様々なご意見が出されました。私自身は柏崎刈羽地域の医療が現状のまま維持できるのかという危機感を抱いているのですが、パネリストおよびご来場の皆様に少しでもご理解いただけたのであれば幸いです。最後に会場からとても素晴らしいご意見をいただき、終了となりました。

いい医療のためには人が必要です。医師だけでなく、看護師、薬剤師、リハビリ技士なども必要です。柏崎に人を呼び込むにはどうすればいいのか、みんなで考えなければなりません。
また地域の人々が上手に医療と向き合わないと、当地域の医療が崩壊する可能性もないわけではありません。これを機に、柏崎刈羽地域の医療をどうしていくべきなのかを、それぞれの立場で考えていただきたいと思います。

両日とも大荒れの天候だったのですが、その中を会場まで足をお運びいただいた方々に、厚く御礼申し上げます。

最後にこの場を借りて、準備のために奔走してくれた当院の職員に心より感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

平成29年11月30日
病院長 藤原正博

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